検査で異常なしと言われたのに身体が辛いのはなぜ?

身体が辛くて、病院で検査を受けたにもかかわらず、「異常はありません」と言われた経験はありませんか?

 

実は私自身、十代から二十代の頃には、病院に行くたびに「異常なし」と言われていました。

 

しかし実際には、

  • 身動きできないほどの頭痛
  • 首や背中の痛み
  • 慢性的な倦怠感
  • 動悸
  • 寝ても寝た気がしない疲労感

など、原因が分からないまま十年以上、不調に悩まされていました。

 

現在、私のもとを訪れる患者さんの中にも、同じような悩みを抱えている方が少なくありません。

 

そして、当時の私と同じように「異常がないのに、どうしてこんなに辛いのか?」という疑問を抱いています。

 

検査には得意なことと苦手なことがあります

 

血液検査やレントゲン、MRIなどの画像検査は、病気の発見に非常に重要な役割を果たしています。

 

一方で、すべての症状の原因を見つけられるわけではありません。

 

例えば「肩こり」はどうでしょうか。

 

肩や首の筋肉が硬くなり、

  • 張って仕方がない
  • 重く感じる
  • 動かすと痛む

といった症状があっても、血液検査で異常が出ることはほとんどありません。

 

また、レントゲンやMRIは身体を「静止した状態」で撮影するため、動かした時に生じる違和感や筋肉の緊張までは判断できない場合があります。

 

睡眠や自律神経の問題も同様です

 

夜眠れない。

疲れているのに眠れない。

朝起きても疲れが取れない。

 

このような症状も血液検査や画像検査だけでは原因が特定できないことがあります。

 

また、不安症やパニック症状、うつ状態なども、現在の医療では主に問診や症状の経過をもとに判断されます。

 

つまり、症状が存在することと、検査で異常が見つかることは必ずしも同じではないのです。

 

「異常なし」は「健康」と同じ意味ではありません

 

病院で「異常なし」と言われた場合、重大な病気の可能性が低いことが確認できたという意味では大切な結果です。

 

しかし、「身体は何も問題ない」という意味とは限りません。

 

実際の臨床では、検査では異常が見つからなくても、

  • 首や身体の緊張
  • 姿勢の問題
  • 慢性的な疲労
  • 自律神経の乱れ

などが関係していると考えられる方を数多く見てきました。

 

身体が感じている違和感を大切にしてください

 

検査で異常がないからといって、

 

「気のせい」

「自分が精神的に弱いだけ」

「これくらいは当たり前なのかも」

 

と考える必要はありません。

 

身体の不調は、大切なサインです。

 

大切なのは、検査結果だけでなく、今あなたが実際に感じている症状や違和感にも目を向けることです。

 

私は35年の臨床経験の中で、検査では異常なしと言われた方の身体の状態を丁寧に確認しながら、不調の背景にある原因の糸口を探し、改善を目指してきました。

 

ご自身の身体が発しているサインは「気のせい」ではないはずです。

 

まずは、ご自身の身体の声を否定せず、耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

 

 

Q&A

 

Q. 病院で異常なしと言われたら本当に安心していいのか?

 

A.検査結果は、重大な病気が見つからなかったという意味では安心材料です。
しかし、症状そのものが消えたわけではありません。
不調が続く場合は、身体の状態を別の視点から考えてみるのも大切です。

 

Q. 自律神経の乱れは検査でわかりますか?

 

A.自律神経の状態を直接評価することは簡単ではありません。
そのため症状や生活習慣、身体の状態などを詳しくお聞きして、知識と経験を活かした総合的な判断が必要となります。